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「少年少女 世界の名作文学」読書ノート

(バックナンバー3)

 

∞∞∞∞∞∞ 「少年少女 世界の名作文学」読書ノート ∞∞∞∞∞∞∞∞∞
     HP: http://usosakai.cool.ne.jp/mmm.html
バックナンバー: http://usosakai.cool.ne.jp/mmm00.html
       第3回配本  赤いろうそくと人魚/月夜とめがね
                                      2003.11.24
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 USO SAKAIです。
 配信が3日遅れてしまいました。
 今回、時間的余裕がないということで、小品をお送りします。
 当初、世界の名作(55巻版)第50巻に収録されている『級長の探偵
川端康成・作)をお送りする予定でした。

 ナニ!川端康成少年探偵物!?これは掘り出し物だ、と期待していたわけです
が、ありゃりゃ……?
 この結末は何だ……!というわけで、少々教育的観点の上から難あり……という
ことで見送りました。
 その顛末については、ネタバレになりますので、掲示板に書き込みました。
 結末を知ってもいい、或いは結末を知っている、という方は覗いて見て下さい。
    http://www.startingweb.com/bbs.cgi?job=bbsidx&bbsid=5683

 この55巻版の第50巻は、この川端康成の少年探偵物の他にも、物語では高垣眸
怪傑黒頭巾』、佐々木邦の『ぐうたら道中記』、ノンフィクションでは河口慧海
の『チベット旅行記』、坂井三郎の『ゼロ戦の勇者』と、一味違った作品が目白押
しです。
 佐々木邦の『ぐうたら道中記』も、良かったです。太田じろうさんの挿絵も作品
世界にマッチしていました。

 しかし何といっても嬉しいのは、『怪傑黒頭巾』!
 1935(昭和10)年の作品。戦前、少年倶楽部で人気を博した少年小説の代表作です。
 この作品は、実は1976(昭和51)年にNHK少年ドラマシリーズの中の1作とし
て連続ドラマ化(全8回)されています。
 この55巻版の第50巻が発売されたのは1973(昭和48)年ですから、ドラマ化の要
因となったのかもしれません。

 ともかく、こういった戦前の少年小説が再発見されているというのは、このシリ
ーズの特色です。
 他にも、海野十三押川春浪といった、戦前の少年小説作品がちらちらと見られ
るので、いずれ取り上げるかもしれません。

 そして今回取り上げるのは、上に挙げた並み居る個性派の中で、少年少女名作シ
リーズの名にふさわしく正統派王道として存在感を出していた『小川未明短編
です。

◇◆◇書誌的事項◇◆◇

少年少女世界の名作(名作55巻版)50 日本編6
 『小川未明短編』 小川未明 原作
   ○赤いろうそくと人魚 (牧美也子 絵)
   ○月夜とめがね (松本零士 絵)

少年少女世界の名作文学(名作文学50巻版)48 日本編4
 『赤いろうそくと人魚』 小川未明 原作 駒宮緑郎 絵

◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇

 北の海に住んでいた、一人の人魚。彼女は、寂しい海でさかなやけものと一緒に
暮らす生活にたまらなくなりました。

「人間のすんでいる町は、美しいということだ。人間は、さかなよりも、またけも
のよりも、人じょうがあってやさしいと聞いている。」

「人間はこの世界のうちで、いちばんやさしいものだと聞いている。そしてかわい
そうな者や、たよりない者は、けっしていじめたり、苦しめたりすることはないと
聞いている。」


 こう思って、人魚は神社のふもとの漁村に子どもを生みに行ったのです。……

 日本の童話に人魚の話とは、珍しいような気がします。
 小川未明は“日本のアンデルセン”と言われているそうですから、日本にアンデ
ルセンなどの欧州の人魚伝説が入ってきてからの創作でしょう。
 ひょっとして舞台は日本ではなく、ヨーロッパなのではとも思いました。
 ろうそくは確かにヨーロッパでもあります。
 この作品の舞台は日本ではなくヨーロッパなのでは、というテーマも面白い。
 しかし、神社の描写は、教会の翻訳ではなく、まさしく日本の神社の描写であり、
村の描写は日本の漁村の描写でした。

 私は小さい頃、この『赤いろうそくと人魚』を読んだことがあります。
 前回『シートン動物記』で、アメリカに行った親戚のお兄ちゃんから本をたくさ
んもらったことを書きましたが、その中にまさしく、『赤いろうそくと人魚』とい
うタイトルの本が入っていたのです。
 今回図書館で借りた名作55巻版の第50巻に、月報が添付されていましたが、
その中に、同時期に発行されていた本の広告がありました。
オールカラー版世界の童話 3〜6歳向き」の最新刊『赤いろうそくと人魚』の
表紙が載っているのですが、まさしくその本でした。
 この表紙、見覚えがある!

 さて、『赤いろうそくと人魚』という短い物語は、さらに5つの小さな章に分け
られています。

(一)では、北の海に住んでいる人魚の描写がなされております。
 ここは寂しいところだから子どもは人間に育ててもらいましょう、というような
人魚の心情を描いています。

 そして(二)以降は、人魚の子どもが預けられた漁村での描写になります。

 実は子どもの頃読んだ時、この(一)から(二)への場面転換が理解できません
でした。
 人魚のことを書いていたはずなのに、何で突然人間の村の話が出てくるのか、そ
の後人魚はどうなったのか、非常に混乱しました。
 ひょっとしたら別の話が始まったのか、とも思いました。

 その後、漁村に住んでいる老夫婦が人魚の赤ん坊を見つけて育てるのですが、そ
の人魚の赤ん坊と、初めに出てきた人魚のつながりも分かりづらかったです。

 つまり(一)では、人魚の母親を中心にした描写で、(二)以降は、人間の住む
漁村を中心とした描写です。
 私はこのお話は、この(一)と(二)の間の転換の違和感のみが印象に残って、
変なお話だなとずっと思っておりました。
 結末についても、「舌切りすずめ」や「瘤取りじいさん」のようなよくある勧善
懲悪のストーリーだ、くらいに思っていたのでしょう。

 ということで、あまりこの作品にはいい印象はなかったのですが、今回再読して
みて、認識を改めたわけです。

(一)の描写は、非常に詩的で美しいものでした。まさに、癒されるような筆致
す。
 上にも一部引用しましたが、美しい日本語です。声に出して読みたい日本語。
 朗読・読み聞かせにも向いていると思います。
 この調子で最後まで続いています。実に心地よいリズムです。

 子ども心に難しかった(一)と(二)の間の場面転換も、話に広がりを与えてお
ります。ただ、幼い子には難しい方法かもしれませんが。

 そして、人魚の子どもにひどい仕打ちをした老夫婦や漁村の人々には、厳しい罰
が下されます。

「いく年もたたずして、そのふもとの町はほろびて、なくなってしまいました。」

というのがこの物語の結びです。
 このように最後には滅んで無くなってしまうわけですが、それを一気に書かずに、
じわじわと寂れていくさまを描写しているのですから、非常に迫力があって怖い。

 人魚が残していった赤いろうそくが神社にともると、必ず海が荒れて犠牲者が出
ます。

「まっ黒な、星も見えない、雨のふるばんに、波の上から、赤いろうそくのともし
びがただよって、だんだん高くのぼって、いつしか山の上のお宮をさして、ちらち
らと動いていくのを、見た者があります。」


……などと、あの美しい・声に出して読みたい日本語で淡々と語っているのですか
ら、ものすごく怖いですね……。

 短い物語ですが、密度の非常に高い、珠玉の名作と言えるでしょう。
 名作55巻版では、牧美也子という方の少女マンガ的な挿絵が非常にマッチして
彩りを添えています。
 名作文学50巻版の駒宮緑郎さんの古典的な挿絵もいい。

 名作55巻版で同時に収録されている『月夜とめがね』は、何と松本零士さんが
挿し絵を描いて おられます。
 これもまた、非常にいいですね。
 この作品は、『赤いろうそくと人魚』の(一)のような、初めから終わりまで詩
的で美しい短編です。

 いや〜良かった。小川未明の他の短編も読みたくなりました。

 解説では、

>『赤いろうそくと人魚』『月夜とめがね』、どちらも「と」で二つのことばをつ
ないでいますね。「と」のもつ意味をよく考えて読みましょう。/


と書かれています。
 う〜ん、この二つの「と」の使い方は、同じなんだろうか。これは難しい問題で
す。

 そしてまた、『人魚と赤いろうそく』とせずに、『赤いろうそくと人魚』とした
のも何でだろう。
 なかなか面白いテーマです。
 その辺、ご意見ありましたら掲示板に書き込みお願いします。
    http://www.startingweb.com/bbs.cgi?job=bbsidx&bbsid=5683 


 

(小川未明童話集への道)
★美しい日本語と美しいリズム。そして味わい深い内容。
 癒しをもたらしてくれます。
★短い童話ですが、内容は大きく、深い。

  
(こんな発見しましたで)
※蝋燭売りの老夫婦に育てられている人魚の娘さんは、蝋燭に赤い絵の具で絵を描
くことを提案。それによって老夫婦の蝋燭家は繁盛する。
 こういった工夫は現代でも通用しそうだ。


(ヒトはなぜ文学するのか)
●心が洗われる。優しくなれる。
 そんな気にさせてくれるような小川未明童話です。

 

 ということで、今日のつれづれ語りは、ここまでといたします。

 ティールーム(掲示板)にもお越し下さい。
   http://www.startingweb.com/bbs.cgi?job=bbsidx&bbsid=5683


 私が発行しているもう一つのメルマガ
「ヒトはなぜ学問するのか」もよろしくお願いします。
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 “超聴き”でTOEIC!?
   HPにてレポート報告します。
   『超聴き能力開発でTOEIC』
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(次回発行について)

 実は私、大学の通信制講座で学んでおります。
 12月7・14・21日はスクーリングのため、この期間、メルマガ発行をお休みさせ
て頂きます。
 次回は12月28日に配信させて頂く予定です。



 

 ●相互リンクもお待ちしております。

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■うーん、微妙なところですわ。    1人 (25%)
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   開始日:2003年11月25日/ 締切日時:2003年12月03日18時

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